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生理中でも運動していい?婦人科看護師経験から伝えるメリットと注意点

2026.07.09

生理中でも運動していい?婦人科看護師経験から伝えるメリットと注意点

運動を続けたいけど生理中に運動していいのか悩んで結局休んでしまう。そんな経験がある方は多いのではないでしょうか。

しかし、体調に合わせた適度な運動は医学的に問題なく、むしろ生理中特有の不調をやわらげることがあります。

この記事では、生理中の運動の基礎知識・メリット・注意点・おすすめの運動をわかりやすく解説します。

生理中に運動しても大丈夫?知っておきたい基礎知識

生理中でも、体調に合わせて運動することは可能です。

ただし、生理中は普段より疲れやすくなることがあります。

まずは生理中の体の変化を理解しましょう。

出血中は酸素運搬機能が低下するため無理をすると疲れやすくなる

生理中にいつもより疲れやすく感じるのには理由があります。

生理中は経血として体から血液が出ていくため、鉄分が体から失われます。1回の生理で失われる鉄分はおよそ20〜140mg。鉄分は、酸素と結合して全身へ運ぶヘモグロビンを作るために欠かせない成分です。鉄分が不足するとヘモグロビンが十分に作られず、体中へ届けられる酸素の量が減ります。

その結果、体が酸素不足に近い状態になり、普段と同じ運動をしていても息切れしやすくなったり、疲れやすくなったりすることがあるのです。

体調に合わせて強度を落とせば生理中でも運動は問題ない

生理中でも、体調に合わせて運動の強度を調整すれば基本的に運動は可能です。

「生理中だから運動してはいけない」という医学的な根拠はありません。むしろ、適度な運動は生理期間を快適に過ごすためのサポートになることもあります。

しかし、出血量や痛みの程度には個人差があるため、無理は禁物です。普段より疲れやすいと感じる日は運動量を減らしたり、休息を優先したりすることも大切です。

生理中の運動で重要なのは、その日の体調に合わせて柔軟に調整することです。

生理中に運動するとラクになる?女性に多い悩みにうれしい3つのメリット

「生理中は安静にしていた方がいい」と思っている方も多いかもしれません。

実は、適度に体を動かすことで、生理中特有の不快な症状がやわらぐ可能性があります。

ここでは意外な3つのメリットを解説します。

血流が促されることで生理痛や下腹部の重だるさがやわらぐことがある

適度な運動は、生理痛や下腹部の重だるさの軽減につながる可能性があります。

生理痛は、子宮を収縮させる物質である「プロスタグランジン」が過剰に分泌されることで起こるといわれています。この収縮によって血流が悪くなると、生理痛や下腹部の重だるさを感じやすくなります。

これをやわらげる可能性があるのが、運動です。

軽く体を動かすことで血流が促され、下腹部の痛みや重だるさが軽くなることがあります。

実際に、月経困難症の女性を対象とした研究では、運動を行ったグループの方が月経痛の程度が改善する傾向が報告されています。

生理中も体調に合わせて運動を取り入れることは、生理痛がつらいと感じる女性にとって一つのセルフケア方法といえるでしょう。

むくみやすい時期に体を動かすことでスッキリしやすくなる

適度な運動は、生理中のむくみ対策にも役立つ可能性があります。

生理前から生理中にかけては、ホルモンバランスの変化によって体内に水分が溜まりやすくなり、顔や脚のむくみが気になる方も多いでしょう。

この時期に体を動かすと、筋肉のポンプ作用によって血液やリンパの流れが促され、余分な水分の排出を助けると考えられています。

ホルモン変動によるイライラや気分の落ち込みのリフレッシュにつながる

適度な運動は、生理中の気分の落ち込みやイライラをやわらげるのにもよい方法です。

生理が始まる頃は、女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」の分泌量が低下します。エストロゲンは気分の安定に関わる脳内物質の働きにも影響しているため、この時期は気分が落ち込んだり、イライラしたりしやすくなることがあります。

運動をすると、気分や幸福感に関わる「セロトニン」や「ドーパミン」などの分泌が促され、ストレス解消や気分転換につながります。

生理中は心も体も不安定になりやすい時期です。

なんとなく気分が晴れない、と感じる日は運動を取り入れてみるとよいでしょう。

〖看護師の視点から〗無理は逆効果…生理中の運動で気をつけたい3つの注意点

運動にはメリットがある一方で、生理中ならではのリスクも存在します。

看護師の視点から、特に気をつけたい3つの注意点をまとめました。

体のサインを見逃さず、安全に運動を楽しむための参考にしてください。

出血により鉄分・タンパク質が失われ貧血やだるさが出やすい

生理中は経血とともに、鉄分だけでなくタンパク質などの栄養素も体の外へ排出されます。

鉄分は酸素を全身へ運ぶヘモグロビンの材料となる栄養素であり、タンパク質もヘモグロビンや筋肉を作るために欠かせません。

そのため栄養素が不足すると、貧血やだるさなどの症状につながることがあります。

特に経血量が多い方は、息切れや立ちくらみが現れやすくなる場合もあるため注意しましょう。

腹圧がかかる運動や強度の高いトレーニングは痛みや不調を悪化させる

生理中は、腹圧がかかる運動や強度の高いトレーニングによって、痛みや不調が強くなることがあります。

特に出血量が多い1〜2日目は、体への負担が大きくなりやすい時期です。体調に合わせて運動内容を調整することが大切です。

例えば、次のような運動は腹部への負担が大きくなりやすいため注意しましょう。

  • 腹筋運動
  • バーピージャンプ
  • 高強度のインターバルトレーニング
  • 全力ダッシュや激しい有酸素運動

汗をかきすぎる運動は脱水やめまいにつながることがある

生理中は、大量に汗をかく激しい運動で、めまいや体調不良が起こりやすくなることがあります。

その状態で激しい運動を行うと、さらに水分や電解質が失われ、脱水症状を起こすリスクが高まります。

  • 立ち上がったときにクラッとする
  • 運動中に頭がボーッとする
  • いつもより動悸がする
  • 吐き気や気分の悪さを感じる

このような症状が現れた場合は、無理をせず運動を中止しましょう。

〖生理日別〗生理中でもできるおすすめの運動

生理中は日によって出血量や体調が大きく変わります。無理なく運動を続けるためには、生理の経過に合わせて運動の種類と強度を調整することが重要です。

以下を参考に、その日の体調に合ったメニューを選びましょう。

生理中(1〜3日目)|ストレッチ・ウォーキング・ピラティス・ヨガ

生理1〜3日目は、体への負担が少ないストレッチやウォーキング、ヨガ、ピラティスなどの軽い運動がおすすめです。

この時期は出血量が多く、だるさや生理痛を感じやすいため、普段より運動の強度を落として過ごしましょう。

痛みが強い日は、軽く体を伸ばしたり、深呼吸をしたりするだけでも十分です。

体を温めながらゆっくりと動くことで、下腹部の不快感がやわらぐことがあるでしょう。

生理後(4〜10日目)|中等度の筋トレ・有酸素運動

出血が落ち着いてくる4日目以降は、中等度の筋力トレーニングや有酸素運動を取り入れるのもおすすめです。

この時期は「卵胞期」と呼ばれ、体調や気分が安定しやすくなります。そのため、生理中は控えていた運動を徐々に再開していくのに適しています。

例えば、

  • スクワット
  • レッグプレス(脚のマシントレーニング)
  • レッグエクステンション(太もも前側のトレーニング)
  • ラットプルダウン(背中のマシントレーニング)
  • チェストプレス(胸のマシントレーニング)

などがおすすめです。

負荷を上げすぎず、10〜15回ほど繰り返すと少しきついと感じる程度の負荷を目安にするとよいでしょう。

体調が良ければ少しずつ運動量を増やし、自分に合ったペースを見つけていきましょう。

生理中でも安心して運動するためのトラブル対策

生理中の運動は、「漏れが心配」「お腹が痛くなったらどうしよう」など不安が尽きないですよね。

事前の準備と対策を十分に整えると、心配を減らして運動に集中しやすくなります。

ここでは、私自身も実践している方法を紹介します。

適切な生理用品やウェア選びをして動きやすさを確保する

運動中の漏れを防ぐには、活動量に合った生理用品を選びましょう。

動きが多い運動にはタンポンや吸水型サニタリーショーツが向いており、ナプキンを使う場合はスポーツ用の薄型・多め吸収タイプを選ぶと安心です。

ウェアは通気性がよく伸縮性のある素材を選ぶと、体への締め付けを軽減しやすくなります。

また、暗めの色のボトムスを着用することで、万が一の際も気になりにくいでしょう。

私自身は、生理中にスパッツだけで運動することに不安を感じるため、上からハーフパンツを重ねたり、冬はゆとりのあるスウェットを選んだりしています。

漏れへの不安が軽減されると運動に集中しやすくなるため、自分が安心できる服装を選ぶとよいでしょう。

貧血予防のために水分補給+こまめな休憩を意識する

生理中に運動する際は、水分補給や食事、こまめな休憩を意識しましょう。

水分は一度にたくさん飲むのではなく、運動前・運動中・運動後に分けて少量ずつ補給するのがおすすめです。

運動を始める30分前にコップ1杯程度の水を飲み、運動中は15〜20分ごとに数口ずつ補給するとよいでしょう。

また、めまいや息切れ、強い疲労感を感じた場合は無理を続けず、すぐに休憩を取ることが大切です。

さらに、生理中は経血によって鉄分が失われやすいため、日頃から鉄分を意識して摂ることも重要です。

鉄分を多く含む食品には、

  • レバー
  • 赤身の牛肉
  • かつお
  • まぐろ
  • あさり
  • 小松菜
  • ほうれん草

があります。

私はよく「あさりとほうれん草の味噌汁」を作ります。簡単で美味しくておすすめですよ。

生理中は普段以上に体へ負担がかかります。自分の体に耳を傾け、水分補給や栄養補給を意識しながら無理のない範囲で運動を続けましょう。

痛みが強い日は鎮痛剤を活用して負担を軽減する

生理痛がつらい日は、無理に痛みに耐えながら運動する必要はありません。

イブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、痛みの原因となる物質の働きを抑え、生理痛をやわらげる効果が期待できます。

鎮痛剤は飲んですぐに効くわけではなく、一般的には服用後30分〜1時間ほどで効果が現れ始めます。

運動を予定している場合は時間に余裕を持って服用するとよいでしょう。

生理中でも工夫すればメリット多数!心地よく運動習慣を続けよう

生理中の運動は、体調に合わせた強度や種類を選べば、痛みやむくみ・気分の落ち込みなどの不調をやわらげることが期待できます。

そして、水分補給・適切な生理用品・鎮痛剤の活用といった対策を組み合わせれば、生理中も安心して体を動かせるでしょう。

「生理だから休む」ではなく「生理に合わせて動く」という発想の転換が、長期的な運動習慣の定着につながります。

FitFitsではフィットネスジムだけでなく、ヨガやピラティスなど多くの種類から選べます。

また、自分の体調やスケジュールに合わせて予約できるため、自分のペースで生理周期に合った運動習慣をはじめやすいです。

まずは気軽にFitFitsを試してみませんか。

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山下えり

監修:山下えり

ライター

看護師として医療現場で勤務する傍ら、医療・健康分野を中心に記事執筆を行う。自身も産後に体型の変化をきっかけに筋力トレーニングと食事管理を行い、15kgの減量を経験。医療職としての知識と自身のトレーニング経験を活かし、初心者でも取り組みやすい健康的な身体づくりを発信している。

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