2026.10.24
【現役トレーナーが解説】HIIT初心者向けのやり方やポイント、無理なく始めるおすすめメニュー
短時間で効率よく運動したい人におすすめなのが「HIIT」です。複数のエクササイズと休憩を繰り返すことで、限られた時間でもしっかり身体を動かせるトレーニング方法です。
一方で、「きつそう」「初心者には難しそう」と感じる人もいるかもしれません。HIITは、運動時間や種目、休憩時間を調整することで、自分の体力に合わせて取り組むことができます。
この記事では、HIITの基本的な仕組みや期待できる効果、初心者が取り組む際の組み立て方、実践するときの注意点について詳しく解説します。
HIITとは?どんなトレーニング?

HIITとはいったいどのようなトレーニングなのでしょうか。ここではHIITのやり方や効果を紹介していきます。
HIITは高強度の運動と休憩を繰り返すトレーニング
HIIT(High Intensity Interval Training)は、一定時間の高強度運動を行った後に休息を挟み、再び運動するというサイクルを繰り返すトレーニング方法です。例えば「20秒運動+30秒休憩」を1セットとして、これを数セット行うといったやり方です。エクササイズの種目や実施時間、と休憩時間、セット数などにはさまざまな設定方法があり、目的や体力に応じてプログラムを変更します。
HIITの効果
HIITは短時間とはいえ、きつい筋トレを繰り返し行うため消費カロリーが多く、脂肪燃焼効果が高いトレーニング方法です。研究では有酸素運動よりも脂肪燃焼効果が高かったという報告もあります。
そのうえ、運動後も脂肪燃焼効果は数時間継続し、脂肪が燃えやすい状態が続くのです。タイパよくエネルギーを消費し、脂肪燃焼時間が続くためダイエットのトレーニングとして高い効果を発揮します。
また、ダイエット目的だけではなく、短時間の運動でも心拍数や最大酸素摂取量を高い水準まで引き上げることで、心肺機能の向上が期待できます。そのため、アスリートのトレーニングとしても活用することができます。
初心者向けHIITのやり方と組み立て方

HIITは運動強度が高いため、プログラムの組み方が重要です。運動時間、休憩時間、種目数などを調整し、現在の体力で無理なく実施できる設定から始めましょう。
まずは短い時間から始める
初めてHIITを行う場合は、運動時間を短めに、休憩を長めに設定しましょう。
例えば、20秒の運動と30秒の休憩を1セットとし、3種目を1周するなど、短時間で終わるプログラムから始めるのがおすすめです。運動時間を長くすることよりも、各種目で正しいフォームを維持できることを優先しましょう。
慣れていない段階で運動時間やセット数を増やしすぎると、後半に疲労が蓄積し、十分な強度を保てなくなることがあります。また、強度が高すぎると運動がつらくなり、モチベーションの低下や継続の難しさにもつながります。
まずは無理なく最後まで取り組める量から始め、HIITを習慣として続けることを目指しましょう。
自分の体力に合わせてエクササイズを選ぶ
HIITに取り入れる種目は、自分の体力や運動経験に合わせて選びましょう。
初心者は、スクワットやステップ運動など、安全でかつ、動作をコントロールしやすい種目から始めるのがおすすめです。運動に慣れている人は、バーピーやジャンピングスクワットなど、より筋力や瞬発力が求められるジャンプ系の種目を取り入れてもよいでしょう。
大切なのは、難しい種目を選ぶことではなく、設定した時間の中で正しいフォームを維持して動けることです。特にジャンプを伴う種目は、疲労すると着地時の姿勢が崩れやすくなるため、無理に回数やスピードを上げないようにしましょう。
慣れてきたら時間や種目数を調整する
HIITに慣れてきたら、運動時間を延ばしたり、休憩時間を短くしたり、種目数やセット数を増やしたりして、少しずつ負荷を高めていきましょう。
ただし、複数の要素を一度に変更する必要はありません。例えば、まずは運動時間を20秒から30秒に延ばし、その設定に慣れてきたら種目数やセット数を増やすなど、一つずつ変更することで無理なく強度を高められます。
負荷を上げたことでフォームが崩れたり、後半に運動強度を維持できなくなったりした場合は、運動時間を短くしたり、エクササイズを元に戻したりするなど、無理のない設定に調整しましょう。自分の体力に合わせて負荷を調整し、継続できる強度を見つけることが大切です。
初心者におすすめ!HIITの基本メニュー
ここでは初心者におすすめのHIITの種目を紹介します。体力に自信がない人でも取り組める動作が比較的シンプルで、自宅でも実践しやすい種目を選びました。まずは無理のないペースから始め、正しいフォームを意識しながら取り組んでみましょう。
ニーアップ


- 足を腰幅程度に開いて立ち、背すじを伸ばします。
- 片方の膝を腰の高さを目安に引き上げます。
- 足を下ろしたら反対側の膝を引き上げ、左右交互に繰り返します。
ニーアップは、股関節周りにある腸腰筋や体幹部を刺激するエクササイズです。まずはゆっくりでいいのでバランスを崩さないようにお腹に力を入れながら行ってみましょう。バランスが悪い人は、壁に手をつくなど身体を安定させて行ってみてください。
プッシュアップ


- 両手を肩幅よりやや広く床につき、膝を床につけます。
- 頭から膝までが一直線になるように姿勢を保ち、肘を曲げながら胸を床に近づけます。
- 胸が床につく手前まで下ろしたら、手のひらで床を押して元の姿勢に戻ります。この動作を繰り返します。
通常のプッシュアップができない人でも膝をつくことで、負荷を抑えながら胸や肩、腕の筋肉を鍛えることができます。 動作に慣れてきたら、膝を伸ばした通常のプッシュアップにもチャレンジしてみましょう。
レッグレイズ


- 仰向けになり、膝を軽く曲げて両脚を床から浮かせます。
- お腹に力を入れ、膝を曲げたまま股関節から動かすようにして脚を持ち上げていきます。
- いけるところまで行ったら、ゆっくりと脚を下ろしていきます。床につく手前で止め、腹筋を使って再び脚を持ち上下ていきます。この動作を繰り返します。
レッグレイズは、腹部を中心とした体幹を鍛えられるエクササイズです。膝を曲げることで脚を伸ばしたレッグレイズより負荷を調整しやすく、初心者でも取り組みやすくなります。慣れてきたら膝の曲げる角度をだんだんまっすぐにしていき、負荷を高めていきましょう。
HIITを行うときの注意点

HIITは高強度の運動を繰り返すため、トレーニング効果だけでなく身体への負担も考慮する必要があります。特に初心者は、ここで紹介する注意点を頭に入れてHIITに取り組みましょう。
毎日行わず休む日をつくる
HIITでは、筋肉だけでなく心肺系にも大きな負荷がかかります。そのため、毎日高強度のトレーニングを行うのではなく、トレーニング間に回復する時間を設けましょう。
筋肉痛や強い疲労感が残っている場合は、HIITを休み、ウォーキングなどの低強度の運動に切り替える方法もあります。
トレーニングによる身体への効果は、運動そのものだけでなく、その後の休養や栄養によっても左右されます。運動量を増やすことだけを考えず、体の回復まで含めてトレーニングを組み立てることが重要です。
体調が悪いときは無理をしない
倦怠感、睡眠不足、関節の痛みなど、体調が優れないときはHIITを控えましょう。
HIITでは運動中の心拍数や呼吸数が大きく上昇するため、体調が整っていない状態で無理に高強度の運動を行うと、身体への負担が大きくなりケガのリスクが高まります。
また、運動中にめまい、吐き気、胸部の痛み、通常とは異なる強い息苦しさなどを感じた場合は、運動を中止するようにしましょう。
ウォーミングアップとクールダウンを取り入れる
HIITを始める前には、ストレッチや軽い有酸素運動などを行い、徐々に身体を運動に慣らしていきましょう。特にHIITでは、開始直後から心拍数や運動強度が急激に上がりやすいため、ウォーミングアップで筋肉や心肺機能の身体を準備しておくことが大切です。
トレーニング後は、すぐに運動を止めるのではなく、軽い運動を行いながら徐々に強度を下げていきます。ストレッチなどのクールダウンによって、運動後の身体を安静状態へ戻していき、次のトレーニングに臨めるように体を整えておくようにしましょう。
同じ部位を使うエクササイズばかり選ばない
複数の種目を組み合わせる場合は、同じ筋肉や関節に負荷が集中しないようにしましょう。
例えば、スクワットやランジなど下半身を中心に使う種目を連続させると、脚ばかり疲労が蓄積しやすくなります。疲労によってフォームが崩れると、身体への負担が大きくなり、ケガにつながるリスクも高まります。
同じ部位を使うエクササイズを連続させるのではなく、上半身・体幹・下半身など、使う部位の異なる種目を組み合わせましょう。特定の部位への負荷を分散できるため、効率よく前進を刺激できるうえ、フォームを維持しながらHIITに取り組みやすくなります。
疲労によるフォームの崩れに注意する
HIITでは、セットを重ねるにつれて疲労が蓄積し、動作の正確性が低下することがあります。
例えばスクワットで膝や股関節の動きが乱れたり、ジャンプ系の種目で着地時の衝撃を十分に吸収できなくなったりする場合は、運動強度が現在の体力に対して高すぎる可能性があります。
HIITでは、回数やスピードを無理に維持する必要はありません。フォームを維持できなくなるようであれば、運動時間を短くする、休憩を長くする、エクササイズの強度を下げるなどして調整しましょう。
「できるだけきつくする」のではなく、「適切なフォームで高い運動強度を確保する」ことを意識することが、安全にHIITを続けるポイントです。
まとめ|HIITは初心者でも自分のペースで始められる
HIITは、短時間でも効率よく身体を刺激できるトレーニング方法です。自宅でも取り組むことができますし、運動初心者でも取り入れられるので、ダイエットやボディメイクを目指す人は、自分の体力に合った内容から始めてみましょう。
ただし、HIITはプログラムの組み方によっては運動強度が高くなってしまうので、毎日行うのではなく適度に休息を取り、体調が優れないときは無理をしないことが大切です。また、ウォーミングアップやクールダウンをしっかり行い、疲労によってフォームが崩れてきた場合は無理をしないなど、安全面にも配慮しましょう。
また、運動を続けるためには、毎回HIITのような高強度のトレーニングを行う必要はありません。筋力トレーニングや有酸素運動、身体を整える運動など、目的やその日のコンディションに合わせて運動方法を変えることも、無理なく運動を続けるポイントです。

「今日はしっかり身体を動かしたい」「少し疲れているから軽めに動きたい」など、その日の状態に合わせて運動を選べると、運動を生活の中に取り入れやすくなります。自分に合った運動や環境を見つけることで、運動を特別なものにせず、日々の習慣として続けやすくなるでしょう。
FitFitsでは、ジムでのトレーニングだけでなく、ピラティスやヨガなど、さまざまなフィットネス・ウェルネス施設を利用できます。その日の気分や目的に合わせて運動を選べるため、「今日はしっかり身体を動かしたい」「少しリラックスしたい」など、ライフスタイルに合わせてフィットネスを楽しめます。
HIITをきっかけに、自分に合った運動を見つけ、無理なく楽しみながら運動習慣をつくってみてはいかがでしょうか。
監修:和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院や競技チーム帯同で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。
2021年 著書「見るだけ筋トレ」(青春出版社)発刊。
Official site : https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
